企業の「4つのアクション」

まず知って、行ってみることから

まず知って、行ってみることから 最後に森に行ったのはいつだったか、思い出せますか?
まずは、職場や家の身近な公園や緑地、近くの木陰に気軽に足を運んでみましょう。実際に森を訪れて、木々に触れ、体験することが第一歩。日本の国土の約7割が森林。実は、知らなかっただけで、都市の周辺にある森を探してみましょう。
職場の近くの緑を眺めたり、通勤途中で木漏れ日や風を感じるだけでもリラックスできるもの。森の効果は、医学的にも証明されていて、ストレスホルモンを軽減させ、不安や緊張や怒りを緩和し、リラクゼーション効果や免疫機能の改善など、医療・福祉・介護の現場や教育機関などで、人の健康と心のケアに取り入れられています。
また、企業が従業員の「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」を考える上でも、森は重要な役割を果たします。自然観察会やレクリエーション、エコツアー、森林教室に参加すれば、自分と森、組織と環境との関わりを理解して、そこから循環型社会の実現に向けて自ら何ができるのか、考えていくきっかけにもなります。複数の観点から考えながら循環していくこの学習プロセスは、仕事にもいい影響やヒントを与えるでしょう。

とにかく、身近な森へ行ってみよう!

とにかく、身近な森へ行ってみよう!

日本全国には、「レクリエーションの森」と呼ばれる場所が1,093箇所あります。これは、全国の国有林野の中から選ばれた、景色が美しい森林や山岳、渓谷、湖や沼や、野外スポーツに適した森林です。それぞれの場所に応じた自然環境の保全や、施設の整備が計画的に行われているため、会社のレクリエーションや、従業員の福利厚生活動の場としてオススメです。
観光だけでなく、登山やハイキング、キャンプ、フィールドアスレチックやサイクリングなどのアウトドアライフ、スキーやテニスなどのスポーツはもちろん、植生・野鳥などの自然観察を楽しめます。

“全国”レクリエーション協会 サイトへ

木漏れ日や鳥の鳴き声に囲まれる、癒し効果

木漏れ日や鳥の鳴き声に囲まれる、癒し効果

都会を離れて森林をゆっくり歩いているうちに、忙しい仕事のことを考えるのも忘れ、いつの間にか何となくリラックスしている…そんなことはありませんか?実はこの効果は、「森林セラピー」として医学的な証拠に裏付けされていて、森林環境を利用して心と身体の健康維持・増進、病気予防のために研究されています。
研究成果として、一般的な観光旅行をするよりも森林浴に出掛ける方が、ウイルスなどを破壊する免疫「NK細胞」が元気になり、しかもその効果が旅行から帰ってきてもしばらく持続するという報告もあります(出典:森林色総合研究所 研究成果選集:日本医科大学 李卿 講師)。
森林セラピーは、従業員のストレスケアにも有効です。現在、全国には42ヶ所の「森林セラピー基地」と「セラピーロード」があり、森の香りや空気、美しい景色など、五感を通じて森が人に与える医療効果が認められています。

森林セラピー サイトへ

ワーク・ライフ・バランスの場として

私たち一人ひとりが、仕事や家庭、地域生活などいろいろな状況でそれぞれ、やりがいや充実感を感じながら安心して生活できる社会を目指す、ワーク・ライフ・バランスが労働のキーワードになっている昨今。
従業員が心身共に健康に過ごすことで、仕事の集中力が養われ、労働生産性が向上すれば、企業にとっても大きなメリットになります。休日や趣味、同僚や友人と過ごす時間を楽しみストレスから開放されることで、仕事や育児、生活全体の調和が取れたライフスタイルが実現されます。
この調和を実現するには、地域の環境問題も避けて通れません。そもそも、自分たちの仕事や暮らしが地域の環境とどう関係しているのか?行政やNPO、地域のグループが、地域の森林公園や県民の森などで主催する活動に参加することで、環境の改善や保全活動に対する意識を高めていくのも、1つのきっかけです。

カエル!ジャパン:仕事と生活の調和推進 サイトへ